忍者ブログ
アニメと本と音楽とチョコレートとお酒の日記
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2024/04/26 (Fri)
平日も土日も無関係にバイトしたりしなかったりなので、もはや曜日の感覚が希薄です。


歌野晶午『絶望ノート』読了。
『むぎふみクーツェ』をかしてくれた友達が一緒にかしてくれた一冊。

あー…なんていうかねぇ…途中までがすごい、ほんと胸焼けがしてくるぐらい嫌な本(苦笑)
歌野さんは『葉桜の季節に君を想うということ』『女王様と私』を以前読んだのだけど、やっぱり叙述トリックな物語です。
なので、あんまり結末については触れません。

主人公は中学2年生の太刀川照音(たちかわしょおん)。
名前のことでからかわれ、いじめられている彼は、『絶望ノート』なる日記にいじめの様子を書き記し、自分で作った神様に、いじめっ子を殺すように祈るようになる。
はたして、祈ったとおりにクラスメイトは次々に怪我をしたり、死んだりしていく…

…それなんてデスノ?

っていいたい話ですが、死神は出てきません。頭脳戦でもありません。
どきどきはらはら、よりはざわざわぞわぞわって感じの話。それも、悪い意味で。
でもつまらない本ではないところがまた性質が悪い。

照音をいじめる是永や庵藤、ジョンレノンかぶれでニートの父親といつも家計のことで頭がいっぱいの母親、照音が思いを寄せる国府田さん、担任の久能先生と副担任の来宮先生等々…「絶望ノート」をめぐって色んな人がそれぞれに動いているのに、巧妙にはぐらかされて隠されて、それぞれの全貌を結びつけることができません。
一種の群像劇ともとれるこのミステリー小説、ラストもなかなか苦い物語です。


さて、その友達に借りたのは残すところ『ドグラ・マグラ』だけ。
けれどこの本…「読んだものはみな精神を病み…」なんて裏表紙に書いてあるとなかなか手が出ないものです。

拍手[0回]

PR
2010/10/21 (Thu) Trackback() Comment(0)
Name
Title
Text Color
URL
Comment
Password
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Trackback URL
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]